公益社団法人太田青年会議所 2022年度 理事長基本方針
第58代理事長 石井 克弥
1964年、高度経済成長期の真っ只中であった日本で初のオリンピックが東京にて開催され、1年の延長期間を経て、57年後の2021年に再び東京の地へ戻ってきました。奇しくも太田青年会議所も創設から57年の歩みを続けています。技術革新や環境問題と社会課題が様々に変化し続ける中でも、先人たちは道を切り開いてきてくれました。その道の上に私たちは立っています。太田青年会議所設立趣意書の冒頭「現在直面する混頓たる世情」を正に表す昨今でありますが57年間事象は違えど、そのような状況が常にあり様々な活動を止まることなく進めてきた、諸先輩方の想いを私たちが引き継がなくてはならないと強く思います。今ある課題に向き合い、現状をいかに維持するという受動的な姿勢から一歩踏み出し、未来へ向かう道を作るべく今一度私たちの原点に立ち返り太田青年会議所の存在意義を私たちメンバー一人一人が意識し、悩み時にはぶつかりながらも進んでいくことが必要です。共に未来へ向かう道へ夢を語り合いながら地域の発展と活性化を願う一人の若者として。
私たちは様々な立場のメンバーで構成されています。立場が違えば考え方も違います。そして想いも違う。そんな多様性ある人たちが本音で語り合うことで、様々な気づきが溢れてくる組織、それが太田青年会議所です。新たな出会いに臆することなくより多くの人との出会いを自身から求めていきましょう。メンバー同士が繋がることでより強い組織へとなるはずです。様々な人の想いに触れ、相手にそっと寄り添うことで一つ一つの繋がりはより強固になり、力強くなっていきます。それは必ず自分自身を成長させるきっかけになるはずです。それにはまだ見ぬ仲間との出会いも必要です。組織がより活性化するために、まだ見ぬ仲間を探し続けましょう。重要なのは私たち自身が楽しめているかです。理不尽なこともあるかもしれません、一つ一つ解決し共に乗り越えた時に笑い合える仲間が必ず出来、一生の仲間になれるはずです。
また、子どもたちを取り巻く環境には様々な労働形態や家族形態があります。会社以外の遠隔の場所で業務を行うリモートワーカーや私たちの生活に必要不可欠な労働者であるエッセンシャルワーカーなど形は様々です。そんな方々に太田青年会議所が寄り添い、私たちにしかできないことで働きかけ支援していくという側面は非常に重要な役目だと考えます。そこに太田青年会議所の存在意義があるはずです。それぞれが相乗的に関係しあうことで、子どもたちやその周りの人たち、若者や大人、そして地域にとって素晴らしい未来が創っていけるはずです。
私たちメンバーは、一人一人が生業を持つ青年経済人です。組織の中で様々なメンバーと接し自身の未熟さを感じる場面はあるかもしれませんが、一人一人が地域や会社では中核を担っている人材であるはずです。私たちが青年経済人として成長し、その学びを実践していくことで、地域や会社の未来は更に輝いていくはずです。まずは経済人として職場に持ち帰れる経営手法を学ぶことが必要だと考えます。改めて知る基本的なことや、新たな手法を持ち帰れる機会を提供することでメンバーが地域や会社の未来を牽引する立場になれると考えます。そして、メンバー自身が成長するだけでなく、希望溢れる若者と共に学んでいくことがこの地域の発展にも寄与すると考えます。私たち青年会議所メンバーは、責任世代として次世代への展望も持ち続けていなくてはなりません。様々な人が所属する組織だから十分に学べる機会を提供出来るはずです。そしてメンバーが組織の在り方を理解すると伴に広い見識を持つことも必要です。私たち自身が可能性を感じることで積極的な学びが得られるはずです。
住み暮らすまちの未来を私たちは常に考えていかなければなりません。子どもたちや大人たちが共に笑い過ごす活気ある未来を。私たちのまちには価値のある素晴らしいものが溢れています。その価値に付加価値をつけることで未来はより活気に満ち溢れるのではないでしょうか。私たちだからこそ、今ある地域の価値を認識し、新たな価値を探求していく姿勢を持つことで出来ることがあると考えます。また、まちをより活性化するために不可欠なものは、未来を担う青少年の健全な育成とそして子どもたちの健全な成長だと考えます。そして、大切なことは、彼らの成長を大人たちが暖かく見守れる環境があることです。子どもから大人までが楽しめる場をつくり未来を担う青少年たちと共にまちについて考えていくことが私たちの出来ることの一つです。そんな時間をメンバー全員で作り上げ、私たち自身もまちの活性化について考えていきましょう。
私たちの時間は有限です。私たちは家族との時間を借り、会社の社員に仕事をカバーしてもらいながら活動しています。日々、大切な方々に支えていただきながら活動しているからには、私たち自身も活動の意義や志を持たなければいけません。20歳から40歳までの同じ世代の仲間が集まるからこそ、出来ることをまっすぐにやれることをやりましょう。その中で仲間と語り合い共に時間を過ごすことで得られるものがあるはずです。その時間で得たものが私たち自身の成長になり、様々な場面で発揮されることが、必ずや身近な人たちへの恩返しとなります。今活動できる私たちにしか出来ないことを考えていきましょう。共に腹を抱えて笑える日が必ず来ることを信じて。